2026.06.14 / ぶち上げインタビュー
【ぶち上げインタビュー】【株式会社Nanimono】 大森迅人さん

「ナニモノでもない人・企業を、ナニモノ化にする。」
この記事の要点
- 01建設業の内装職人を父に持ち、「自分の腕で稼ぐ」背中を見て育った大森迅人さんは、高校を一度中退し、塾なしの独学で明治大学に入学。
- 02もう一つは、AIでどんどん効率化が進む今の時代に、ブルーカラーの市場価値が実は上がっているということ。
- 03ただ、自分自身で身錢を切って、リスクをとってないし、起業するために始めたのにこのままだとズルズル行っちゃうなと感じました。
※ 人生ぶち上げch編集部が本文をもとに整理した独自の要約です。
「ナニモノでもない人・企業を、ナニモノ化にする。」
2002年生まれ、東京育ち。建設業の内装職人を父に持ち、「自分の腕で稼ぐ」背中を見て育った大森迅人さんは、高校を一度中退し、塾なしの独学で明治大学に入学。大学在籍中から複数社のインターンを掛け持ちし、個人事業主として月50〜60万円を稼ぐまでになるも、「結局、何屋なんだろう」という問いに突き当たる。その問いへの答えとして、法人化直後のいま、ブルーカラー特化の営業支援会社「株式会社Nanimono(ナニモノ)」を立ち上げた。
プロフィール
会社名:株式会社Nanimono(ナニモノ)
役職:代表取締役
氏名:大森迅人(おおもりはやと)
ブルーカラー×営業支援——「ナニモノ」が生まれたわけ
技術はある、でも埋もれている。その悲しさが原点 ——株式会社Nanimonoはどんな会社ですか?
大森さん:会社の理念は「ナニモノでもない人・企業をナニモノ化にする」です。ターゲットはブルーカラーの業界で、入り口は建設業。二つの軸で営業支援をしています。
一つ目は「元請け開拓支援」
職人気質で技術力は高いのに、多重下請け構造にはまって利益が出ない会社がいる。そういう会社の代わりに、ゼネコンやデベロッパー、不動産管理会社にアタックして、元請け案件を取ってくる支援です。
二つ目は「協力会社支援」
案件はあるが工事を振れる外注先がなく、受注件数が減ってしまう対策として、外注先を探すような営業支援です。
——なぜブルーカラーに特化したんですか?
大森さん:理由は二つあります。一つは父親が建設の内装クロス職人だったこと。「自分の腕で稼ぐ」という生き方を背中で見て育ったので、建設業のことが肌感覚でわかる。もう一つは、AIでどんどん効率化が進む今の時代に、ブルーカラーの市場価値が実は上がっているということ。でもそれに気づいていない会社が多すぎる。
技術力がある職人さんが、買いたたかれていたり、案件を取れなくて下請け地獄にはまっていたりする。それが悲しくて。営業とかDXとか、何かが足りなくて埋もれてしまっている会社を、表舞台に出したいんです。
「普通じゃない」と気づいた学生時代
野球部の外周が、思わぬ才能を引き出した
——ご自身の生い立ちを聞かせてください。
大森さん:2002年生まれ、東京生まれ東京育ちです。小中は特に目立ったこともなく、正直「人生ぶち上げチャンネル」に出てくるような華々しい学生時代じゃなかった(笑)。勉強も普通、運動も普通、キャラも立っているわけでもない、みたいな感じでした。
中学で野球部に入ったんですけど、それがやたらスパルタな部活で。外野フライを落球したら「うまい人は素手でもとれる」とか言われて、素手でボールを受けさせられて。当然突き指しますよね。それを顧問に報告したら、また怒鳴られる(笑)。理不尽すぎて、わざとベルト忘れたりグローブ忘れたりして練習をサボっていたんですよ。そしたらひたすら外周走らされることになって。
——でもそれが思わぬ結果に?
大森さん:なぜか短距離走がめちゃくちゃ速くなったんですよ。中2で短距離7秒8だったのが、中3で短距離6秒7まで上がって。野球部なのに全校リレーのアンカーを任されることになって。
自分が当初やろうとしていたこととは全然違う方向で結果が出た、初めての体験でしたね。「斜め上の方向でも、一生懸命やれば結果は出るんだ」っていう、最初のちょっとずれた成功体験でした。
「評価されることへの反抗」と高校中退 独学で明治大学に合格。「自分でやれる」という確信 ——その後、高校に入って一度やめたと耳にしました。
大森さん:中2のときに定期テストで高得点を取っていたのに、通知表がオール4以下だったことがあって。先生に抗議しに行ったんですよ、「他の人より三百点高いのになんでこっちの成績の方が悪いんですか」って。今思えばそういう仕組みなんですけど、そこで「評価されることってつまんねえな」ってなって。
その中途半端なプライドだけ持ったまま都立高校を受けたら落ちてしまって。入った私立でも全然周りとなじめなくて、結局一回やめたんです。
——そこからどう立て直した?
大森さん:このままで終わるのが悲しかったんですよね。通信制に入り直して、ちょうどコロナの時期に独学で受験勉強して、明治大学に合格できました。塔なしで合格できたことで、また「自分でやれる」って確信が強くなりましたね。同時に「やっぱり学校とか、普通の会社員とか絶対向いてないな」ってはっきり思って。それで起業するしかないって考え始めました。
テレアポで初日に号泣——インターンという修行場 「仲間として迎えてもらえた」場所で、営業の骨格ができた ——大学に入ってからはインターンを始めた
大森さん:大学2年ぐらいからいろいろやりましたね。ウェブライターは1日中デスクワークが向いてなくてすぐ合わなくなって。それで営業のインターンをしようと思って、アックスコンサルティング(士業事務所向けコンサル)と、人材紹介の会社を掛け持ちしました。
——もう一社ではどんな経験を?
大森さん:社長1人のスタートアップの人材紹介会社に飛び込んで、最初は社長と一緒に椅子を組み立てるところから始めました(笑)。建設業向けの施工管理の転職支援で、マーケの記事いたり、法人営業したりして、気づいたら200社ぐらい開拓していましたね。
個人事業主の「ぬるま湯」に気づいた日 月50〜60万稼ぎながら、「何屋なんだろう」という空白 ——2025年3月から個人事業主として独立した。
大森さん:その頃、貯金2万円しかなかったんですよ(笑)。でも営業代行なら原価かからないから始められると思って。最初の月50社ぐらいと打ち合わせして、。25社に仕事もらえて。リクルートやキーエンス上がりのフリーランスと戦いながら案件を取っていって、月50〜60万ぐらいは安定して稼げるようになりました。うまくいくと100万も超えて、20代で設定した最初の目標は達成できました。M&A仲介、人材紹介の立ち上げ、コーチング事業、SaaS提案、展示会営業。本当にめちゃくちゃいろんなことをやっていましたね。
——でもそこで問いが生まれた。
大森さん:「結局、何屋なんだろう」ってなったんです。業務委託を掛け持ちする働き方は収入も安定するし裁量もある。ただ、自分自身で身錢を切って、リスクをとってないし、起業するために始めたのにこのままだとズルズル行っちゃうなと感じました。
ここ。2ヶ月ぐらい悩んで、結論が「法人を立てて、ブルーカラーに特化した営業支援でいく」でした。自分が一番お世話になってきた人たちって、父親もそうだし、建設業の人材紹介の社長もそうで。その市場に戻りたかった。
村社会に切り込む、自分が一番ガチで動く営業 「紹介依存の会社をなくす支援をして、自分が紹介依存ならダサい」 ——営業スタイルにこだわりがあると耳にしました。
大森さん:紹介依存でやっていくのは自分の中で違うなと思っていて。「村社会をなくして、自社で案件を取れるように支援します」と言いながら、自分が紹介だけで回しているならダサいじゃないですか。だからテレアポもガンガンやるし、これから飛び込みもやりたい。建設業って対面社会なので、直接会いに行った方が喜んでもらえるんですよ。
——チームはどうやって組んでいますか?
大森さん:今は業務委託のメンバーが一部いて、来月から新規開拓を1人に任せる予定です。その子、ホテルに勤めながらバックヤードでテレアポしてくれているんですよ。営業ブランク3年があったのに、入って2日目で解体屋の社長からアポを取ってきて。最初は教える側のつもりだったのに、「自分より上手いやん」ってなりました(笑)。
「ナニモノ」が描く未来
ブルーカラーとホワイトカラーの垣根をなくす 5年でも億。そして大卒が職人になれる仕組みをつくる ——5年後、どんな会社にしたいですか?
大森さん:数字的には5年でも10億ぐらいは作りたい。でもそれ以上に、「ブルーカラー×営業支援といえばNanimono」と言ってもらえる存在になりたい。
将来的には建設業での営業支援を足がかりに、M&A仲介もやっていきたいし、ブルーカラーとホワイトカラーの垣根をなくすサービスもやっていきたい。例えば、タイミーみたいな仕組みで、大卒の学生が引っ越し屋のバイトをするような感覚で職人の現場に入れるようにしたい。そこで「営業よりこっちの方が向いてる」となる人が絶対出てくるはずで。ブルーカラーになることが、もっと普通の選択肢になってほしいんです。
——理念の「ナニモノ化」というのは自分自身のことでもある?
大森さん:そうですね。自分も、一緒にやる人も、ナニモノかになる。それを目指してやっていきたい。技術はあるのに埋もれている人や会社を、表に出したい。それが大義名分です。
「社会不適合な野心家」を探している 「過去の自分みたいな人がいたら、絶対採用します」 ——一緒に働きたい人はどんな人ですか?
大森さん:社会不適合な野心家ですね(笑)。学歴とか過去の経歴とかはどうでもよくて、仕事への誠実さと「勝っていきたい」という気持ちが強い人。
日本の教育って、大学受験と就活で努力が終わってしまう人が多いんですよ。でも中学生ってすごく頑張っているじゃないですか。受験勉強も部活も恐愛も同時にやって。それがなんで大人になった瞬間なくなるんだろうって、もったいなくて。
気持ち悪いこと言うと、「過去の自分みたいな人がいたら絶対採りたい」と思っています。高校やめて、大学も続けられそうになくて、でも何かしたいって思っている人。そういう人と一緒に仕事したいですね。
——最後に、くすぶっている二十代へメッセージを。
大森さん:考えない方がいいですよ、とにかく動いた方がいい。「このスキルをつけてから」「この資格を取ってから」じゃなくて、やるだけじゃないですか。
自分だって別に大したリスクを取ったわけじゃない。飲食店1千万円借りて開業する方が、よっぽどリスクある。元々何もないなら、失うものもない。原価のかからないところからビジネスを始めたっていいし、何かいいなと思ったら、まずやってみる。やってから考えれば十分です。
会社概要
会社名:株式会社Nanimono(ナニモノ)
設立:2026年
代表:大森迅人(おおもりはやと)
事業内容:ブルーカラー領域特化営業支援(元請け開拓支援・協力会社/採用支援)
所在地:東京都渋谷区渋谷
取材:黒澤優一 文:佐藤大遥(株式会社One Rep)
#経営者インタビュー・#建設業・#ブルーカラー・#営業支援・#起業・#24歳起業家・#人生ぶち上げch・#Nanimono・#大森迅人
ト
この会社が気になったら
この会社に興味があります
読み込み中…



