2026.06.06 / ぶち上げインタビュー
【ぶち上げインタビュー】「失敗するために、まずやってみる」——イギリスで起業し京都に逆輸入。100億円のゲームに挑む若手社長。FUN CONNECT合同会社・浦井大樹さん

「同じ失敗を、まず100回してみる」
この記事の要点
- 01「同じ失敗を、まず100回してみる」 そう静かに語るのは、イギリス・京都・大阪の3拠点でストレッチ事業を展開する FUN CONNECT合同会社 代表の浦井大樹さん。
- 02失敗していないときって、自分の能力の範囲内で動いているだけで、成長していないんですよね。
- 03浦井さん:FUN CONNECTは、海外の方と英語を使って仕事をしたい方、海外経験や海外への興味がある方、人と話すのが好きな方、健康や体に触れる仕事に興味のある方——この4つを大事にして採用しています。
※ 人生ぶち上げch編集部が本文をもとに整理した独自の要約です。
「同じ失敗を、まず100回してみる」
そう静かに語るのは、イギリス・京都・大阪の3拠点でストレッチ事業を展開する FUN CONNECT合同会社 代表の浦井大樹さん。京都の田舎で過ごした幼少期、ソフトテニス漬けの中高、宇治の繊維メーカー工場での3年間。そこから「頑張る人が評価される世界」を探して単身ロンドンへ渡り、ゼロから出張ストレッチ事業を立ち上げた。
イギリス法人〈FUN CONNECT LTD〉、京都・大阪の整体専門店〈Human Stretch〉、清水エリアのインバウンド向けリラクゼーション〈清水【Kiyomizu】Kyoto Spa & Massage〉——肩書きの派手さの割に、本人の言葉はずっと淡々としている。「人生はゲーム。今は100億円というボスを倒すために仲間を集めている段階」。以下、浦井大樹さん(以下、浦井さん)。
プロフィール
・会社名:FUN CONNECT合同会社
・役職:代表
・氏名:浦井大樹(うらい だいき)
「日本の価値を、世界に届けたい」——3ブランドで描く事業の全体像
イギリス・京都・大阪の3拠点で動く整体事業
——まずは現在の事業内容から教えてください。
浦井さん:弊社は、イギリス・ロンドンで立ち上げた〈Human Stretch〉というストレッチ整体ブランドを軸に動いています。日本では京都と大阪・梅田に店舗を構えていて、整体として体を体質改善し、「生涯の健康のパートナー」になることをコンセプトに掲げています。
もう一つが、京都の清水エリアにある〈清水【Kiyomizu】Kyoto Spa & Massage〉。こちらは訪日外国人向けのインバウンド・リラクゼーションサロンで、「旅の記憶になる休憩。」がコンセプトです。京都の長屋を改装した内装で、足湯とお香を組み合わせた体験型サービスを提供しています。
「やりたい」をそのままやってしまう少年だった
京都の田舎で過ごした幼少期、ソフトテニスにハマった中高時代
——幼少期はどんなお子さんだったんですか。
浦井さん:京都のかなり田舎の村出身で、川や田んぼで毎日遊んでました。自転車で川に突っ込んでこけたり、ちょっとスリルのあることが好きな子でしたね。我慢が苦手で、自分のやりたいことをそのままやっちゃうタイプ。親や先生の前ではうまく立ち回るんですけど、目立つというよりは「裏で面白いことをやっている」感じでした。
中学でソフトテニスに出会って、そこから一気にのめり込んで。テニスで強豪の高校に行って、インターハイや国体に出場したり、京都府で一位を獲ったりもしました。高校までは本当にテニスしかしていなかったですね。
「頑張る人が評価されない仕組み」に違和感を覚えた工場時代
3年間勤めた宇治の繊維メーカー工場で見た景色
——高卒で宇治の繊維メーカー工場に就職されたんですよね。
浦井さん:テニスばかりやっていたので勉強もしておらず、地元の工場にそのまま就職して3年間働きました。スポーツで「頑張る習慣」だけは身についていたんですけど、工場の連続作業って、頑張っても結果が変わらない世界なんですよね。
派遣社員の方で本当に必死に頑張っている人がいたんですけど、その人が評価されるどころか、逆にうまく使われている。「あいつが入ったら俺の仕事が楽になる」みたいな構造になっていて。それを見たときに、「これは仕組みなんだな」と気づいて、ここを抜けようと決めました。
「ソフトテニスに関わる仕事をしたい」——転職先はストレッチ業界
夜行バスで東京へ。ドクターストレッチに飛び込んだ20歳
——工場の次がストレッチ業界というのは、結構なジャンプですよね。
浦井さん:「次に何をしたいか」って正直あまり分かっていなかったんです。だから自分が今まで本気でやってきたものを振り返ったら、ソフトテニスだったんですよね。だったらそれに関わる仕事がしたい、と考えてたどり着いたのがトレーナーでした。
「未経験でもストレッチトレーナーになれる」という記事を見つけて応募して、工場の昼勤が終わったあとに夜行バスに乗って、朝に東京に着いて、夕方の面接を受けて、その日のうちにバスで帰る——みたいな動き方をしました。SNSで流れてきた求人だったので東京の募集とは知らずに応募していたんですけど、「京都から来ました」と話したら「じゃあ関西のお店のほうがいいね」と言っていただいて、結果的に京都・北大路の店舗に2年弱勤めることになりました。
「初めての海外」で価値観がひっくり返った
国際シェアハウス、フランス、そしてイギリスへ
——その後、海外へと活動の場が広がっていきますが。
浦井さん:ドクターストレッチに就職したのとほぼ同時に、たまたま見ていたテラスハウスにハマっていて。「こんな生活したいな」と京都でシェアハウスを調べたら、国際シェアハウスの〈ボーダーレスハウス〉が出てきて、そこに住み始めたんです。それが自分にとって初めての国際交流の経験でした。
そこで出会ったパートナーがコロナで本国に帰ってしまって、一年二ヶ月の遠距離になって。フランスは入国が再開されたタイミングがあったので、ドクターストレッチを一ヶ月だけ休職して会いに行ったのが、人生で初めての海外でした。そこで一気に「海外って面白い」と感じてしまって、帰国後、半年間ストレッチを全力でやり切ってから、2022年11月にYMS(イギリスのワーホリ)でロンドンに渡りました。
「自分の価値が、お金に変わった」——ロンドンで震えた一件目
掲示板の隅で見つけた1人の顧客から始まった事業
——イギリスでは最初、ベビーシッターをされていたんですよね。
浦井さん:はい。住み込みのベビーシッター(オペア)を5ヶ月やって、ここで英語力が一気に伸びました。ただ、子育てを仕事にするのは自分の性格と合わないなと感じて、やっぱりストレッチに戻ろうと。でも、当時のイギリスにはストレッチ専門店がほぼ無くて、就職先がなかったんです。だったら「自分でやろう」と切り替えました。
当時、日本人がイギリスで使う〈Mixb(ミックスビー)〉という掲示板があって、そこを何ページもさかのぼって「マッサージしてくれる人を探しています」という投稿を1件だけ見つけて、メールで連絡しました。ZOOMで面談して、できる手技を伝えて、お自宅に訪問してストレッチ施術をする——これが事業の1件目です。
そのときに、「自分が提供した価値がお金に変わる」瞬間を初めて経験しました。本当に武者震いがして、帰り道で「むしゃぶりするみたいな感覚」というか、ハマり込んでしまって。そこから日本人コミュニティとXで一気に発信して、最終的にイギリスでスタッフ10人規模の出張ストレッチ事業まで広がりました。
「ビザが終わったらさようなら」が悲しかった
スタッフと長く働くために選んだ、日本への帰国
——2024年8月に日本に拠点を移されますが、その決断の背景は。
浦井さん:イギリス法人だけで動いていると、スタッフのワーホリビザが切れたら日本に帰ってこなければいけない。せっかく一緒に働いたメンバーと「ビザ終わったらバイバイ」というのが、個人的にすごく悲しいなと感じていたんです。日本に拠点を作れば、より長く一緒に働けるし、事業も安定する。それで「まずは2年間で日本の土台を作ろう」と決めて帰ってきました。
今は京都と大阪・梅田に〈Human Stretch〉の店舗、そして京都・清水エリアに〈清水【Kiyomizu】Kyoto Spa & Massage〉を構えています。
「会話・足湯・お香」——旅の記憶になる体験を設計する
清水店のカップル比率は8〜9割
——清水店のコンセプトが面白いですよね。何にこだわっているんですか。
浦井さん:いちばん意識しているのは、会話なんです。普通のリラクゼーションサロンって、できる限り喋らずに静かに施術して「お疲れ様でした」で終わる雰囲気が強いじゃないですか。清水はその真逆で、来店された瞬間から「今日どこ観光行ったの?」「明日どこ行くの?」と会話で関係を作っていきます。
ご来店いただいたら、まず足湯で血流を上げていただいて、お香を焚いた空間で施術に入る。終わったあとは「夜ご飯食べた?このお店おすすめだよ」みたいな会話で締める。マッサージというより、「旅の記憶になる思い出の空間」を作りたかったんです。お客様の8〜9割はカップルで、ハネムーンで来てくださる方も多いですね。京都の長屋を改装した内装も、京都らしさを最大限に活かしています。
「人生はゲーム。100億円というボスを倒したい」
1億でも10億でもなく、100億のステージを選ぶ理由
——会社として「100億円」という目標を掲げていますが。
浦井さん:人生ってゲームみたいだなと感じているんですよね。どの難易度に挑戦するかだと思っていて、1億のゲームをやるのか、10億か、100億か。100億って「めっちゃ難しそうで面白いな」というのが、率直な感覚です。
マリオでいうと、1-1をやって、死んで、また1-1をやって、クリアして、2のステージへ行く——その繰り返しで、最終的に100億というボスを倒すゲームをするために、今は仲間を集めて、役割分担を組み立てている段階なんです。「100億になりたい」というより、「今100%楽しくて、このメンバーでクリアできたら絶対面白い」が先に来ている感じですね。
「日本の高い価値を、海外に届けて、働く人に還元する」
FUN CONNECTのVISION——関わるすべての人に「楽しい」を作る
——会社のビジョンとして大事にしていることは。
浦井さん:社名のFUN CONNECTは、「関わるすべての人に楽しいを作る」というコンセプトから来ています。イギリスで初めて個人事業主として自分の価値を提供して、お礼としてお金をいただいたときの武者震い——あの感覚を、もっと多くの人に味わってほしいんです。
イギリス生活を経て痛感したのが、日本人のサービス力・ホスピタリティ・責任感・手の器用さって、本当に世界的に見て優れているということでした。ただ、日本国内は競合が多すぎて、いいサービスが安く買えるのが当たり前になっていて、結果として働く人に十分還元できない構造になっている。だったら、その高い価値を世界に届けて、相応の対価で売って、スタッフに還元して、会社も拡大する。その循環を作るのがFUN CONNECTの役割だと思っています。今年はオーストラリア、7月にはイギリスにもさらに展開していく予定です。
「失敗するために、まずやってみる」
同じ失敗を100回繰り返した先に「正解」がある
——最後に、挑戦したいけど一歩を踏み出せない人へのメッセージをお願いします。
浦井さん:自分がいちばん大事にしているのは、「失敗をする」ことですね。ビジネスで失敗せずに大きくなった事業って、たぶん1個もないと思うんです。結局は小さい失敗の積み重ねでしかなくて。失敗にネガティブな感覚を持っているから、最初の一歩が踏み出せない。だったら「同じ失敗を、まず100回してみよう」というマインドで動いてみる。
そもそも、選ぶ瞬間に「正解」なんて存在しないんですよ。選んだほうを正解にするしかない。だから、失敗を繰り返してクオリティを上げて、最終的に成功にする。失敗していないときって、自分の能力の範囲内で動いているだけで、成長していないんですよね。失敗しているときは、能力を超えたチャレンジをしている時間。だからそのタイミングを増やせば増やすほど、自分の能力値が上がっていく。とにかくPDCAを圧倒的なスピードで回す——それを意識して動いていただけたらいいなと思います。
一緒に「日本の価値」を世界に届ける仲間を募集中
20代〜30代前半、海外×健康に興味のある方へ
——最後に、採用について教えてください。
浦井さん:FUN CONNECTは、海外の方と英語を使って仕事をしたい方、海外経験や海外への興味がある方、人と話すのが好きな方、健康や体に触れる仕事に興味のある方——この4つを大事にして採用しています。年齢層は20代〜30代前半がメインです。会社の想いや代表の想いに共感してくださる方がいたら、ぜひお気軽にご連絡ください。一緒に、日本の価値を世界に届けていきましょう。
会社概要
・会社名:FUN CONNECT合同会社
・設立:2025年3月(日本法人)/2023年6月(イギリス法人 FUN CONNECT LTD)
・代表:浦井大樹
・事業内容:ストレッチ整体事業〈Human Stretch〉/インバウンド向けリラクゼーションサロン〈清水【Kiyomizu】Kyoto Spa & Massage〉
・所在地:京都・大阪・ロンドン
取材・文:黒澤優一(株式会社One Rep)
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