2026.06.23 / ぶち上げインタビュー
【ぶち上げインタビュー】「不動産との縁が、ずっと前から続いていた」——紹介営業だけで業界のかたちを変える男。Z estate株式会社・佐藤史弥さん

野球だけを追いかけた少年が、ある日「不動産」という言葉に出会った。きっかけは、祖父が孫の大学費を賄っていた祖父が老人ホームという事実。その話を就活直前に初めて知った佐藤史弥さんは、「不動産ってすごいんだ」と衝撃を受け、そのまま業界に飛び込んだ。
この記事の要点
- 01メンターが去った日、「今しかない」と決めた 2026年3月、Z estate株式会社を立ち上げた ——最終的に独立を決断したきっかけは?
- 02佐藤さん:一番の直接的なきっかけは、自分を作ってくれたメンター的存在の上司が退職を決断したことです。
- 031年後に2名採用して、5年後には10人の営業組織で活動しているというのが人事面での目標です。
※ 人生ぶち上げch編集部が本文をもとに整理した独自の要約です。
野球だけを追いかけた少年が、ある日「不動産」という言葉に出会った。きっかけは、祖父が孫の大学費を賄っていた祖父が老人ホームという事実。その話を就活直前に初めて知った佐藤史弥さんは、「不動産ってすごいんだ」と衝撃を受け、そのまま業界に飛び込んだ。
某投資用不動産会社で8年間、道端で声をかけ続ける泥臭い紹介営業からスタートし、マネージャーとして組織を率いるまでになった。しかし長年抱え続けたある問いが、独立の決断を後押しした。「今この会社が潰れたら、自分に何が残るのか」。2026年3月、Z estate株式会社を立ち上げた。(以下、佐藤さん)
会社名|Z estate株式会社 役職|代表 氏名|佐藤史弥(さとう・ふみや)
「Zから始まる」という逆転の哲学
アルファベット最後の文字に「終わりのい関係」を込めた
——「Z」という社名の由来を教えてください。
佐藤さん:Zって、アルファベットの最後じゃないですか。いわゆる「終わり」なんですよ。仲介業って、客観的に見た時に、単発で終わる仕事の人たちが多いと思っていて。賃貸の仲介をしたら終わり、売買の仲介をしたら終わり、という会社が多い。でも僕らが大切にしたいのは紹介営業なので、そこからが僕らとの関係のスタートだという意味で「Z」にしています。
「Zからはじまる、終わりのない不動産」という理念を掲げているんですが、たとえば個人のお客様だったら「二年経ったらまた引っ越したいです」という相談が来る。十年後に住宅を買おうというときに相談できる人でありたい。そういう会社でありたいという思いですね。
ディズニーの花火を見ながら野球をした少年
幼稚園年長から大学まで、野球しか知らなかった体育会系少年
——幼少期から教えてください。どんな子でしたか?
佐藤さん:1995年4月生まれの千葉県市川市出身です。幼稚園の年長から大学三年まで野球をやっていたので、もう野球三昧でしたね。三兄弟の真ん中で、兄貴についていって野球を始めたのがきっかけです。
高校は千葉県立浦安高校という公立校で。中学三年の時にマリンスタジアムを見に行ったら、その公立校がベスト8になっていて。「めちゃくちゃかっこいい」と思ってそこに決めました。ディズニーランドの花火を見ながら野球をやってましたよ(笑)。大学では軟式野球で関東大会優勝まで経験しました。
祖父の遺産と「ゆとり世代を見返したい」という反骨心
就活直前に知った孫の代まで続く影響力
——就職活動ではどんな経緯で不動産を選んだんですか?
佐藤さん:就活の言葉も知らないまま野球をやっていたので、就活が始まっているのに革靴もスーツもなくて(笑)。友達に「やばいよ」と言われて気づいて、兄貴のリクルートスーツにドクターマーチンを履いて説明会に行ったくらい無頓着でした。
不動産を選んだ明確なきっかけは、祖父なんです。私は1995年生まれ、いわゆる「スーパーゆとり世代」と言われる世代で、当時「ゆとり世代、ゆとり世代」という言葉がすごく出ていた。それを見て「ふざけんな、絶対見返してやる」という気持ちがずっとあって。
就活を始めたタイミングで、祖父が老人ホームに入ったタイミングで、おじさんに呼ばれて、「お前が奨学金なしで大学を卒業できたのは、じいちゃんが残してくれたお金があったからだ」と初めて聞かされたんです。不動産投資家だったおじいちゃんが、孫の代の学費まで作っていた。それを聞いて「不動産ってそんなにすごいんだ」と衝撃を受けて、そのまま業界に飛び込みました。
道端で声をかけ続けた「五秒ルール」の紹介営業
研修1週間、人脈ゼロから始まった泥臭い営業スタイル
——某投資用不動産会社での8年間、どんな仕事をされていたんですか?
佐藤さん:入社した会社が、広告宣伝を一切打たない紹介営業のみの会社だったんです。研修も一週間後にはチーム配属で、すぐ「紹介をとってこい」という状況。ただ人脈がない。
なので同期三人で、道端のスーツを着ている人に声をかけ続けました。「不動産を売る気はないです、人脈が欲しいんです」という話をして連絡先をもらっていく。手を視界に入れるとか、足を少しぶつけてきっかけをつくるとか、いろいろ研究して。二人で動く時は「五秒ルール」を作って、僕が声をかけたら五秒後に相手も声をかけに行かなきゃいけない、守れなかったらジュース一本というルールで。今思えばとんでもないことやってましたね(笑)。
初契約は、そこで声をかけた方にご紹介いただいた方でした。最高月収は250〜300万円の間だったと思います。
「本当の不動産屋なのか」という問いが消えなかった
7年、8年勤めても知らない専門用語が出てきた
——8年間勤めていて、ずっとモヤモヤしていたことがあったと聞きました。
佐藤さん:前職の仕事は、自社で作ったマンションの部屋を紹介営業でお客様に販売し続けるというものでした。シンプルに言えば「それだけ」なんですよ。営業力さえあれば不動産知識がなくても売れてしまう業界でもある。
不動産の相談が来ても対応できないことが多くて、適任の方にパスしたりして。7年、8年勤めてからも業界的な話で知らない単語が出てくる。「これで本当に不動産屋として名乗れるのか」というのがずっと拭えなかった。今の会社が潰れたとして、自分に何が残るんだろう、と考え続けた結果、「やめよう」と決めました。
勢いだけでやってきた自分が、「伝える」ことの難しさに直面した
関係構築があれば言葉は届くと思っていたが、全然違った
——マネージャーとして苦労したことはありましたか?
佐藤さん:マネージャーになって最初に感じたのは、伝え方の難しさです。部活の延長線でやっていたところがあって、関係構築ができていればある程度言葉も響くだろうと簡単に考えていたんですが、全然そうじゃなかった。
紹介営業って再現性が難しい。自由にやってきた自分が感覚でやってきたことを、後輩たちに教えるのがめちゃくちゃ難しかったです。「なんでできないの?」というギャップを感じながら、どう教えればいいかを頭悩ませていました。
メンターが去った日、「今しかない」と決めた
2026年3月、Z estate株式会社を立ち上げた
——最終的に独立を決断したきっかけは?
佐藤さん:一番の直接的なきっかけは、自分を作ってくれたメンター的存在の上司が退職を決断したことです。そのタイミングで「もう辞めるならここだ」と意を決して動きました。
あとは「本当の不動産屋になりたい」という思いです。今は不動産といえばすべて扱えます。賃貸も売買も、住宅もオフィスも。前職では対応できなかった相談に全部答えられる。それが独立の本質的な理由でした。
「不動産っていいな」と思ってもらいたい
業界のイメージを変えたいという純粋な思い
——不動産を通して社会に何を実現したいですか?
佐藤さん:自分と同じような経験をしてもらえる人を増やしたいというのが一番です。おじいちゃんの話に通じるんですが、孫の世代まで助けになるような経験ができる人が増えてほしい。「不動産っていいな」と思ってもらいたいんですよ。
でも業界的にはイメージが悪いと思っていて。一年目の頃、不動産屋ってめちゃくちゃ悪く言われていた。だからこそ、こんなにいいものだってことを、もっといろんな人に知ってほしい。正しい不動産を、正しいタイミングで購入して、正しいタイミングで出口を迎える。そういったアドバイスをきちんとできる仲介会社でありたいと思っています。
賃貸仲介の紹介営業だけで、百億円企業へ
5年後に10人の営業組織を目指す
——今後の事業展望を教えてください。
佐藤さん:大きな目標として「百億企業」を掲げています。1年後に2名採用して、5年後には10人の営業組織で活動しているというのが人事面での目標です。
面白いのは、そこに向かうメインの事業として考えているのが賃貸の仲介なんですよ。売買の大きな案件で数字を積み上げるのではなく、企業のオフィス移転など単価の大きい賃貸仲介を紹介営業で積み上げていきたい。賃貸の紹介営業だけで百億円というのは業界的にもパンチがある。そこに挑戦したいんです。
「人生で一番輝いた瞬間はいつ?」に「今です」と答えられる毎日を
仕事を楽しむための逆算思考
——成長したい、でも一歩踏み出せないという若い世代へ、メッセージをください。
佐藤さん:社会人になったら、人生の七、八割は仕事になると思うんです。その仕事が楽しくないというのは、ものすごいストレスになると思っていて。
「自己実現」という言葉をよく使うんですが、自分がどうなりたいかを明確にして、そこから逆算する。お金なのか、人脈なのか、経験なのか。仕事はその逆算の中で欠かせないツールだから、やっている。ストレスが溜まりそうなときも、「これを乗り越えた先にこういう明るい未来がある」と想像して頑張っています。
よく「人生で一番輝いてた瞬間はいつですか?」と聞かれることがありますが、「今です」と言える状態を毎日作っていきましょう、というのが僕の伝えたいことです。今が一番輝いているはず。そう信じて今を生きることが、仕事を楽しくすることにつながると思います。
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会社名|Z estate株式会社
設立|2026年3月
代表|佐藤史弥(さとう・ふみや)
事業内容|不動産仲介業(賃貸仲介・売買仲介)
所在地|東京都港区南青山
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取材:黒澤優一 文:佐藤大遥(株式会社One Rep)
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