2026.08.04 / ぶち上げインタビュー
【ぶち上げインタビュー】「俺が変われたから、絶対みんな変われる」——自己受容×コーチングで“自分の物語”を生きる人を生み出す28歳。合同会社CarpeDiem・佐藤雄介さん

心臓に穴。喘息にアトピー。12年間続けたサッカーは、万年Bチーム——「自分を隠す」ことが当たり前だった少年は、いま「ありのままの自分でいい」を仕事にしている。
この記事の要点
- 01代表の佐藤雄介さん(以下、佐藤さん)は、心を扱うカウンセリングの領域と、未来を創るコーチングの領域を掛け合わせた独自のプログラムで、「自分の人生を、自分の物語として生きられる人」を生み出し続けている。
- 02それでも「自分の人生が変わっていない」という現実に直面した男は、環境を変えた初月に150万円を売り上げ、1年で年収一千万円を達成。
- 03僕がコーチをやっている一番の理由は、「俺が変われたから、絶対みんな変われる」って本気で思っているからで。
※ 人生ぶち上げch編集部が本文をもとに整理した独自の要約です。
心臓に穴。喘息にアトピー。12年間続けたサッカーは、万年Bチーム——「自分を隠す」ことが当たり前だった少年は、いま「ありのままの自分でいい」を仕事にしている。
湘南・茅ヶ崎を拠点に、コーチングスクール事業を展開する合同会社CarpeDiem。代表の佐藤雄介さん(以下、佐藤さん)は、心を扱うカウンセリングの領域と、未来を創るコーチングの領域を掛け合わせた独自のプログラムで、「自分の人生を、自分の物語として生きられる人」を生み出し続けている。
芝浦工業大学建築学部を卒業後、大林組に入社。同期約300人の中でただひとり沖縄に配属され、月120時間の残業と泥水にまみれる日々の中で円形脱毛症を発症する。退職、3ヶ月の引きこもり、40万円の情報商材、転職活動全滅——どん底を経てコーチングと出会い、自己理解コーチとして3年間で約80名に伴走。それでも「自分の人生が変わっていない」という現実に直面した男は、環境を変えた初月に150万円を売り上げ、1年で年収一千万円を達成。2026年3月、コーチングスクールの同期だった妻とともに会社を設立した。現在は同スクールのプロダクト統括も務めている。
「やりたいこと探しよりも先に、『ありのままの自分でいい』という土台をつくる」。自らの原体験をそのまま事業に昇華させた佐藤さんに、これまでの歩みとこれからのビジョンを伺った。
【プロフィール】
会社名:合同会社CarpeDiem
役職:代表
氏名:佐藤 雄介(さとう・ゆうすけ)
「ターゲットは、過去の僕なんです」——自己受容×コーチングという事業
目標達成の前に、「ありのままの自分でいい」という土台を
——まずは、CarpeDiemさんの事業内容を教えてください。
佐藤さん:一言で言うと、ターゲットは「過去の僕」なんですよ。いま世の中にあるコーチングサービスって、自己実現とか、認知科学で目標達成とか、成果を出すことにフォーカスしたものがほとんどだと思うんです。でも僕は、それって二の次だと思っていて。
その前にまず、「ありのままの自分でいい」「素の自分でいいよね」っていう自己受容の土台をつくることを、すごく大事にしています。
——具体的には、どんなアプローチなんですか?
佐藤さん:自分の弱いところ、過去の怖かったこと、痛かったこと——そういう心を扱うカウンセリングの領域と、現実の未来をしっかりと創造していくコーチングの領域。この2つを掛け合わせたプログラムを提供しています。心の土台をしっかり整えた上で、資本主義の社会と戦っていく。その順番が大事だと思っているんです。
僕がコーチをやっている一番の理由は、「俺が変われたから、絶対みんな変われる」って本気で思っているからで。それぐらい人の目を気にしてきたし、正解探しばかりしてきた人間だったので。
——実際に受講された方は、どう変わっていくんでしょうか。
佐藤さん:ちょうど先週、スクールのゼロ期が終わったんですけど、受講前は「他人軸で生きてきた」「自分がわからない」「この先の人生をどう進んでいいか悩んでいる」——本当に昔の僕と同じような状態の方が多いんです。
それが受講を終える頃には、自分の道がわかって、そこにまさに進んでいる最中だったり、自分自身を信じられるように、愛せるようになったり。高校の教員をされていた方が、タイに2ヶ月移住しちゃったりとか(笑)。そういう変化が生まれています。
心臓に穴、喘息、アトピー——「自分を隠す」ことが当たり前だった幼少期
ムードメーカーの仮面の下で、ずっと「見られ方」に怯えていた
——ここからは、佐藤さんの過去を伺わせてください。どんな幼少期だったんですか?
佐藤さん:僕、生まれた時から心臓に穴が空いていたらしくて。喘息持ちで、アトピー体質で。毎晩、吸引しながらお母さんに薬を塗ってもらう——そんな病弱な幼少期でした。
——学校生活への影響もあったんでしょうか。
佐藤さん:小学生の頃は、周りからの見られ方をめちゃくちゃ気にしていましたね。同じクラスに、肌のただれが目に見えてわかるくらいアトピーが重い女の子がいたんですけど、小学生って残酷で、みんな避けるじゃないですか。
僕は肘とか、皮膚の薄いところに症状が出るタイプだったので目立たなかった。でも「これがバレたら嫌われる」「気持ち悪がられるんじゃないか」って、すごく怖くて。だから自分をめっちゃ隠していました。通信簿にはムードメーカーって書かれて、クラスの騒がしいグループにいるんだけど、頭の中ではずっと「どう見られているか」ばかり気にしている。そんな子どもでしたね。
——サッカーもずっとされていたんですよね。
佐藤さん:小1から高3まで、12年間やっていました。でも始めた理由は「友達を作りたかったから」なんですよ。川崎で生まれて、小学校に上がるタイミングで大田区の新しいマンション群に引っ越したら、同い年の子がみんなサッカーをやっていたから始めただけで、サッカー自体には全然興味がなくて(笑)。
自分に自信がないから声も出せないし、主張もできない。負け癖がついて、ずっとBチーム。それが僕の12年間でした。
「建築家になりたい自分」に酔っていた——夢の正体に気づいた大学時代
本気の同級生を前にして、「俺、建築に興味ねえわ」
——進路はどのように選ばれたんですか?
佐藤さん:小4の頃に『大改造!!劇的ビフォーアフター』っていうテレビ番組が大好きで、「この仕事やりたい!」って思ったんです。それ以来、夢を書く欄にはずっと「建築家」って書いていました。
でも今思えば、みんながサッカー選手やお医者さんを目指す中で、「建築家を目指している自分」に酔っていただけなんですよね。当時はそれに気づけなくて、「俺は建築家になるんだ」と思い込んだまま、大学受験も建築学部しか受けませんでした。
——それで芝浦工業大学の建築学部へ。
佐藤さん:ちょうど建築学部が新設されたタイミングで、僕はその一期生でした。でも入学した瞬間、本気で建築家を目指している人たちがいっぱいいたんですよ。その熱量と自分を比べた時に、「俺、全然建築に興味ねえわ」って気づいちゃって。
「建築家になりたい」って言っている自分が好きなだけで、建築そのものには興味がなかった。じゃあ俺は何がやりたいんだ?——わからない。そこで一回、挫折したんです。
——当時の生活は、どんな感じだったんですか?
佐藤さん:中学ぐらいからゲームにハマってしまって、毎日夜10時から朝4時までゲームし続ける生活をずっと続けていました。最初にハマったのは『コールオブデューティー』で、大学では『APEX』。大学生活はコロナ真っ只中だったこともあって、めちゃくちゃ自堕落でしたね。「明日からやる」って言い続けて、ずっと人生が変わってこなかったタイプです。
一番下手くそから、六大学の大会で準優勝へ——ダンスがくれた最初の自信
初めて「ありのままの自分」で認められた原体験
——そんな中で、大学からダンスを始められた。なぜダンスだったんですか?
佐藤さん:ずっと根底にあったのが、「目立ちたいけど、目立てない」だったんです。自分を表現したいけど、表現の仕方がわからない。そもそも自分がわからない。
ダンスって、自分で表現するしかないじゃないですか。「これをやったら変われるんじゃないか」って思ったんです。
——実際、変わりましたか?
佐藤さん:人生が変わる、最初のキッカケになりました。何十人が見ている前で、ひとりで踊らなきゃいけない。しかも、うちのダンスサークルはインカレじゃなくて経験者ばかりだったので、僕が一番下手くそだったんですよ。
でも「ダンスだけはめっちゃ頑張りたい」と思って必死に練習して、成長していったら、先輩や同期が認めてくれるようになった。「ゆうすけのダンスめっちゃ好き」って言ってもらえた。最終的には、主要6大学が集まる大会で準優勝することもできました。
初めて、ありのままの自分で認められた。あの経験で自信がついて、「素の自分でいられる」感覚を掴めたのは、本当に大きかったですね。
同期300人で、ひとりだけ沖縄へ——残業120時間と円形脱毛症のどん底
泥水をかき出しながらこぼれた、「あー、死にてえな」
——就職活動はどうされたんですか?
佐藤さん:3社しか受けていないです(笑)。どういうキャリアを歩みたいかイメージできなかったので、「とりあえず有名なところ」と思って大林組を受けて。面接で「強みは人にめちゃくちゃ優しいことです。弱みは、人に優しい分、自分にはもっと甘いことです」って言ったら面接官がすごく笑ってくれて、それで受かったと思っています(笑)。
配属希望では「雪が好きなので、雪の地域に行きたいです」って伝えたんですけど、なぜか沖縄に配属されて。同期は事務の方も合わせて300人ぐらいいたんですが、沖縄配属は僕ひとりだけでした。
——現場は、どんな環境だったんでしょうか。
佐藤さん:那覇空港の近くの、職人さんが200人くらいいる大きな現場です。ゴールデンウィーク明けから配属されて、初月の残業が40時間、翌月80時間、3ヶ月目には100時間。多い時は120時間に達していました。
ちょうど梅雨から夏の時期で、掘削した地面が雨で全部水に埋まってしまうんですよ。その水を、職人さんが朝7時に来る前に全部かき出さなきゃいけない。それが新卒の僕の仕事で、朝6時に現場に行って、ひとりで泥水の中に入って、全身泥だらけになりながら作業する毎日でした。
——想像を絶しますね……。
佐藤さん:先輩からは関西弁で「アホ」と怒鳴られて、職人さんにも怒られて、炎天下で泥水に浸かって——気づいたら、円形脱毛症になっていました。「あ、俺このままだと人生やべえわ」って、ちょっと鬱みたいな状態にもなりましたね。
夕方5時に職人さんが帰った後も、翌日の準備でまたひとりで水をかき出すんです。そこで「あー、死にてえな」って独り言をめっちゃ言っていました。あそこが人生のどん底だったと思います。
40万円の情報商材と、3ヶ月の引きこもり——「他人に人生を任せてきた」
人生詰んだと思った先にあった、いちばん大きな気づき
——そのどん底から、どう動いたんですか?
佐藤さん:「このままだと俺の人生、クソつまらない」「ずっとレールに乗ってきただけの人生だ」って、思想がどんどん尖っていって(笑)。「もう起業しよう」と思って、人生で初めての自己投資として、40万円くらいの起業スクールに申し込みました。今思えば、完全に情報商材なんですけど。
でも本気で人生を変えようと思っていたから、夜11時に帰宅してから1〜2時間勉強して、寝て、朝6時に現場へ行く生活をしていました。結果、その40万円は普通に溶かしましたね(笑)。
——退職の決め手は、何だったんですか?
佐藤さん:大学の親友がすごく優秀なやつで、その友人が「起業する」って言ったんです。「じゃあ俺、こいつの起業に乗っかれば大丈夫だ」と思って、入社8ヶ月で退職しました。
そうしたら、そいつは結局、大林組の研究職に就職したんですよ。俺が大林を辞めて、その友人が大林に入るっていう(笑)。僕は彼の起業に乗っかるつもりで何も考えていなかったので、そこから3ヶ月間、引きこもってずっとゲームをしていました。
——そこから、どう抜け出したんでしょう。
佐藤さん:「さすがにやばい」と思って転職活動を始めたんですけど、変なプライドがあって、有名なコンサルティングファームばかり受けたんです。当然、落ちまくりますよね。中小のコンサル会社の面接でも落ちて、「俺、マジで人生詰んだやん」って。
でも今思えば、あそこが分岐点でした。親友のせいじゃない。俺はずっと、他人に自分の人生の選択の責任を任せてきたんです。サッカーを始めたのも周りがやっていたから。大林組に入ったのも有名だったから。起業も親友に乗っかろうとした。「だから俺はこうなんだ」って、強烈に受け取りました。
貯金ゼロからの自己投資——それでも「3年間、人生は変わらなかった」
80名に伴走して見えた、「やりたいこと探し」の限界
——コーチングとの出会いは、どのタイミングだったんですか?
佐藤さん:「俺は何がしたいんだろう」と考えていた時に、八木仁平さんの『自己理解プログラム』に出会いました。ただ、貯金がゼロだったので、お金を借りてでも受けようと決めて。仕事は「建築のことならワンチャン仕事をもらえるかも」と思って、建築の会社さん10社くらいに「業務委託でお仕事をください」ってメールを送って、4社から仕事をいただいて月20万円くらいで食いつないでいました。
個人事業主になるつもりなんて全然なくて、当時は自分のこと、無職だと思っていました(笑)。
——実際に受講してみて、やりたいことは見つかりましたか?
佐藤さん:結局、わからなかったんです(笑)。ただ、「コーチっていう仕事、めちゃくちゃ面白そうだな」と思って、そのままコーチ養成講座に進んで、自己理解コーチとしてデビューしました。そこから3年間で、80名くらいのクライアントさんに伴走しましたね。
——3年間続けたコーチの活動から、なぜ環境を変えたんですか?
佐藤さん:一緒に学んでいた同期が、メディアに出て一気に売れていくのを目の当たりにして、「俺、何やってんだろう」と思ったんです。「この3年間——いや、会社員の時から、俺の人生は何も変わってないぞ」って。
クライアントさんも、本当にやりたいことが見つかったとしても、それで人生が変わった人は正直あまり多くなかった。原因は2つだと思いました。ひとつは、「やりたいこと探し」をすること自体が本質ではないということ。もうひとつは、コーチである俺自身の人生が、全然変わっていないからだって。
初月150万円、年収一千万——そして、15歳年上の妻との出会い
論理の夫と感情の妻。ふたりで「CarpeDiem」を立ち上げるまで
——そこから一気に人生が動き出したんですね。
佐藤さん:自己理解プログラムを卒業して、『Mr.Coach』というコーチングスクールを受講したら、初月で個人事業として150万円を達成できたんです。そのまま1年間走り切って、年収一千万円まで到達しました。
で、そのMr.Coachの同期に、今の妻がいたんです(笑)。
——それで、ご夫婦で会社を。
佐藤さん:そうです。今年の3月に法人化して、いま妻とふたりでCarpeDiemを経営しています。面白いのが、妻は43歳で、僕と15歳差。男の子が4人いるお母さんなんですよ。
——ご夫婦での経営、リアルなところはどうですか?
佐藤さん:僕はすごく論理的で、妻は感情的な側面が強いんです。経営や戦略として僕はいろんなアイデアが湧いてきて、それを実行に落とし込みたい。妻はすでに今あることに向き合いたいってなったりします(笑)。
僕は「お客さんの人生がもっと変わるためにはどうしたらいいか」を考えたいんですけど、妻は「ただ幸せであれば、それでいいじゃん」というスタンス。だからこそ、その違いには向き合い続けていますね。ただ、ふたりともプロのコーチなので、世の中のパートナーシップの問題、夫婦間やカップル間の問題はかなり扱えるんです。今後はそういった領域のサービスも展開していきたいと思っています。
「過去の痛みは、人生の財産」——2030年までに、300人の物語を
クライアントは、家族みたいな存在
——クライアントさんと向き合う時に、一番大事にしていることは何ですか?
佐藤さん:その人が過去に体験してきた、辛かったこと、怖かったこと——僕らは「痛み」と言ったりするんですけど、それをめちゃくちゃ尊重しています。「これがもう、あなたの人生の資産だよね」という前提で関わっています。
感覚としては、家族みたいなんですよ。僕は28歳で、クライアントさんは基本みんな年上なんですけど、なぜか親の気分で(笑)。僕と妻に関わってくれた人の人生が美しく豊かになる、そのきっかけになりたい。それが叶っている時は、ただただ幸せですね。
——会社としてのビジョンを教えてください。
佐藤さん:コーチングやコーチングスクールの認知は広がってきていて、「こういう未来を作りたい」「こういう人を助けたい」と掲げる人も増えていると思うんです。でも、それを実現するために、地に足をつけて愚直に泥臭くやり切れる人は実は少ない。それって本質的には、自己受容ができていないからだと思うんですよね。
だから僕たちは、「ありのままの自分でいい」という感覚と共に、自分の人生をちゃんと自分の物語として生きられる人を生み出していきたい。ただ生きているだけで幸せだと思えて、その上で資本主義の社会でしっかり価値を提供して、精神的にも経済的にも豊かになっていく。業界的には、どちらか片方しか満たせていない人がすごく多いと思っていて。
具体的には、2030年までに、僕たちがきっかけで「美しい人生の物語が始まったな」と思える人を300人生み出す。それが今の目標です。
「自分の違和感を信じて、自分に投資する」——くすぶっているあなたへ
崇高なビジョンなんて、なくていい
——最後に、挑戦したい気持ちはあるのに一歩踏み出せずにいる、20代・30代の読者へメッセージをお願いします。
佐藤さん:過去の自分に言うとしたら——「自分の違和感を信じて、自分に投資して。時間もお金も」ですね。
「何がやりたいか」とか、「日本を変えたい」みたいな崇高なビジョンなんて、別に持っていなくていいんです。とりあえず、自分が最高に楽しく「生きててよかった」と思えるようになるために、自分に時間とお金を使う。
まずは、そこから始めたらいいんじゃないかなと思います。
会社概要
会社名:合同会社CarpeDiem
設立:2026年3月
代表:佐藤 雄介
事業内容:コーチングスクール事業(カウンセリング×コーチング)
所在地:神奈川県茅ヶ崎市
取材・文:黒澤優一(株式会社One Rep)
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